離の字をば明とよむなり

離の字をば明とよむなり

御書773ページ 御義口伝より
今回、私がこの一節を取り上げたかったのはこの一節について講義された内容があまりにも衝撃だったからだ。私は法華経、方便品第二に説かれる「令離諸著」ついて調べていた、それはITの世界で生きている私が今日の日本に蔓延している古いシステムに囚われて苦悩している人々があまりにも多いと感じるからだ。3000年前にも仏法外や法華経以前の教えに囚われて不幸をした人についてどのような解決策を見い出せばいいのかを探していた。
 微かに残る昔の記憶を辿りながら池田先生の方便品の講義について読んでいた。そこには私が求めていたものとは真逆の答えがあった。「令離諸著」を文上の読み方のまま執着から離れる方法を探っていたのだが、文底からさらに一歩進んで「離の字をば明とよむなり」との答えに辿り着いた。私は安易な答えを求めるばかりに古いシステムを捨ててしまえばいいということに執着してしまっていた。この題の一節は御義口伝で法華経薬王品の「一切の苦を離れしむ」という経文について、「離の字をば明とよむなり」との内容で苦から離れるのではなく明らかに見ていく、正しく見極め、幸福への原動力へと生かしていくことだと池田先生は講義されていた。古いシステムと向き合い改善していく姿にこそ仏の実証を示すことが出来るのだと、私の心の浅はかさを指摘されたような思いをした。そして、「浅きは易く深きは難し」の心をますます燃え上がらせて困難な道程に挑戦していく決心を今日も一歩づつ着実に固めていく。

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